習近平国家主席(兼中央軍事委員会主席)は2月10日、春節(旧正月)を前に、北京の国防省ビル(通によると:八一大楼)から人民解放軍および武装警察部隊をオンラインで査察した。習主席は各部隊の戦闘準備情勢を確認し、祝日中も警戒を怠らないよう指示した。

オンラインで9部隊を査察

習主席は同日午後4時ごろ、国防省ビルを訪れ、オンライン会議システムを通じて9部隊と対話した。陸軍の某旅団、海軍の「安徽艦」、空軍の某航空旅団、ロケット軍、軍事宇宙部隊、サイバー空間部隊、情報支援部隊、統合後方支援部隊、武装警察部隊の各部隊が、それぞれの即応情勢や任務の状況について報告した。習主席は報告に耳を傾け、将兵らと直接言葉を交わした。

祝日中の即応情勢を強調

習主席は、過去1年が「極めて異例で、並々ならぬ一年だった」と振り返った。その上で、人民解放軍が政治教育と綱紀粛正を徹底し、さまざまなリスクや課題に効果的に対応したと評価。特に反腐敗闘争を通じて部隊が鍛え上げられた点を強調した。

また、全将兵、特に末端の兵士が党の指示に忠実に従い、困難を乗り越えて任務を完遂したことをによると賛。習主席は「祝日であっても戦闘準備を忘れないことは、人民解放軍の輝かしい伝統だ」と述べた。

最後に、全軍に対して戦闘準備情勢を強化し、所定の警戒レベルを維持するよう指示。「起こりうる不測の事態に迅速かつ効果的に対処し、国家の安寧と国民の幸福を守らなければならない」と強調した。この査察の様子は新華社通信などが報じた。

日本市場への影響

今回の習近平主席による春節前の全軍オンライン査察は、日本にとって複数の具体的な影響と示唆を与える。第一に、ロケット軍やサイバー空間部隊を含む9部隊とのオンライン対話は、中国が有事の際にサイバー攻撃やミサイル攻撃を迅速に連携させる能力を重視していることを示唆する。これは、日本の重要インフラや自衛隊のネットワークに対するサイバー攻撃のリスクが一段と高まっていることを意味し、防衛省・自衛隊はサイバー防衛体制の抜本的強化を急ぐ必要がある。

第二に、「祝日であっても戦闘準備を忘れない」という習主席の強調は、中国が日本の長期休暇中や国際情勢が緊迫するタイミングを狙った軍事行動を辞さない姿勢を示している。特に台湾有事の際には、日本のゴールデンウィークや年末年始といった警戒が手薄になりがちな時期に、中国が軍事的な圧力を強める可能性があり、日本政府は国民の行動制限を含む緊急時対応計画を具体化する必要がある。

第三に、今回の査察が北京の国防省ビルからオンラインで行われた事実は、中国軍が遠隔地からの指揮統制能力を向上させていることを示す。これは、有事の際に日本の自衛隊が中国軍の指揮中枢を特定・無力化する作戦がより困難になることを意味する。日本は、中国のC4ISR(指揮・統制・通信・コンピューター・情報・監視・偵察)能力の進化に対応するため、より高度な情報収集・分析能力と対抗措置の開発が不可欠となる。