中国の共有充電器大手「街電(JieDian)」は、新型の共有充電器「彩宝 3.0 Pro」を全国の複数の都市で展開を開始したと発表した。同製品は1万mAhの大容量バッテリーを内蔵し、最大22.5ワットの急速充電に対応する。中国では共有充電器が広く普及しており、各社が新製品投入やサービス改善で競争を繰り広げている。
新型共有充電器が全国展開
街電(JieDian)は新型共有充電器「彩宝 3.0 Pro」の全国展開を開始した。この新モデルは、充電ニーズを持つユーザーにとって利便性が高い。街電は中国の共有充電器市場における主になプレイヤーの一つであり、今回の新製品投入は、さらなる市場シェア拡大とサービス品質向上を狙うものとみられる。
高性能と利便性を追求
「彩宝 3.0 Pro」は、USB-CとLightningのデュアル出力ケーブルを備え、幅広いスマートフォンに対応する。外装には難燃性のPC+ABS合金を採用し、UL94V-0の難燃性試験をクリアするなど、安全性が強化された。内蔵バッテリーはATL製1万mAhバッテリーセルで、PD (Power Delivery)、SCP (SuperCharge Protocol)、QC (Quick Charge) といった主にな急速充電プロトコルに対応する。街電によると、スマートフォンを30分で20%から80%まで充電できるという。また、充電ステーション (彩宝 3.0 Proキャビネット) はIPX4の防水設計で、100mm以上の移動や30度以上の傾斜・回転を検知すると、リアルタイムで警告したを発する安全機能を搭載。さらに、赤外線認識技術により、99.9%という高い返却成功率を実現したと説明している。
激化する中国シェア充電市場
中国では、駅や商業施設、飲食店などあらゆる場所に共有充電器が設置されており、スマートフォン利用者の間で日常的に利用されている。街電は「怪獣充電 (Monster Charge)」や「小電 (XiaoDian)」などと並ぶ市場の主に企業である。各社は充電速度、バッテリー容量、安全性、返却の利便性などで差別化を図り、激しい競争を繰り広げている。今回の街電の新製品投入は、こうした市場環境下でユーザー体験を向上させ、競争優位を確立するための戦略の一環とみられる。日本でも共有充電器の普及が進む中、中国市場の動向は今後のサービス展開の参考となる。
彩宝3.0 Proとは
彩宝3.0 Pro(ツァイバオ3.0プロ)とは、中国の共有充電宝(レンタルモバイルバッテリー)サービス大手竹芒科技(ジュー・マン・テクノロジー)が展開する街電(Jie Dian / 街電)ブランドの最新型共有充電宝および対応キャビネット(貸出機)です。
主な特徴(2025年4月リリース)
- 充電宝本体:
- 容量:10000mAh(業界初の万級大容量クラス)
- 出力:22.5W スーパーファストチャージ
- 充電性能:20% → 80%まで約30分(実測)
- 対応プロトコル:PD3.0、SCP、QCなど主流ほぼ全て
- 出力端子:USB-C + Lightning デュアル出力線
- 素材:ナノ級防火PC+ABS合金(UL94V-0阻燃規格)、ATL高品質電芯(耐久性高く、500回充放電後も容量保持率95%以上)
- キャビネット(貸出機)の強化点:
- IPX4防水 + 業界初「控水機架」(前後干湿分離構造)で屋外・湿気の多い場所でも安定稼働
- 軍工級(軍事規格レベル)の堅牢設計:耐衝撃・耐落下性能向上
- 防撬(盗難防止)警告機能:100mm移動・30度傾きで即時警報
- 赤外線認識技術:返却成功率99.9%を実現(物理接触 + 赤外線ダブル確認)
- 断電時対応:内蔵3000mAh緊急バッテリーで4〜6時間貸出可能 + 7日間位置追跡
背景と位置づけ
竹芒科技(街電・搜電ブランド)は中国で5億人以上のユーザーを抱えるシェア充電大手。従来の「充電刺客(高額料金の不満)」問題を解決するため、ユーザー体験向上と運営効率化を両立させた「共有充電3.0時代」のフラッグシップ製品として位置づけられています。
2026年5月現在、全国の複数都市のショッピングモール・飲食店・ホテルなどで実際に展開中です。
要するに、大容量・高速充電で長時間使える上に、耐久性・防水・盗難防止・返却しやすさが大幅に進化した次世代共有充電宝です。日本ではまだ馴染みが薄いと思いますが、中国旅行や中国系施設でよく見かけるようになるかもしれません!
日本への影響と示唆
中国の共有充電器市場における「街電」の「彩宝3.0 Pro」全国展開は、日本企業にとって複数の示唆を与える。まず、同製品が「1万mAh」の大容量バッテリーと最大「22.5ワット」の急速充電に対応し、30分で20%から80%まで充電可能という高性能を打ち出している点は、日本のモバイルバッテリーメーカーやレンタルサービス提供企業にとって、製品開発におけるベンチマークとなる。特に、PD、SCP、QCといった主要な急速充電プロトコルへの対応は、日本市場における多様なスマートフォンへの対応を考慮する上で重要だ。
次に、安全面での強化、具体的にはUL94V-0の難燃性試験クリアや、100mm以上の移動や30度以上の傾斜・回転を検知する安全機能、さらに赤外線認識技術による99.9%の返却成功率は、日本で共有充電器サービスを拡大する際の信頼性向上と運用コスト削減のヒントとなる。特に、日本市場では安全性への意識が高いため、これらの技術は競争優位性を確立する上で不可欠となるだろう。
最後に、中国市場で「街電」が「怪獣充電」や「小電」などと激しい競争を繰り広げている現状は、日本においても今後共有充電器の普及が進むにつれ、同様の競争が激化する可能性を示唆している。日本のサービス提供企業は、単なる充電機能だけでなく、安全性、利便性、そして返却の容易さといったユーザー体験全体を向上させることで、差別化を図る必要がある。例えば、JR東日本グループなどが展開する共有充電器サービスは、中国の進化を参考に、より高度な安全機能や利便性の追求が求められるだろう。