シャオミは2025年9月25日、薄型軽量の新型モバイルバッテリー「シャオミ金沙江モバイルバッテリー」を発表した。厚さ6mm、重量98gというコンパクトな設計ながら、5000mAhの容量を確保。価格は299元(約6,000円)で、マグネット式のワイヤレス充電に対応し、次世代のiPhoneシリーズへの互換性も謳っている。

極薄・軽量設計と高い充電性能

「シャオミ金沙江モバイルバッテリー」は、携帯性を極限まで高めた製品だ。現在発売されているのはシルバーホワイトのモデルのみだが、今後オレンジ色のモデルも追加される予定だという。シャオミによると、この製品は今年2月28日にスペイン・バルセロナで発表した製品ラインを拡充するものと位置づけられている。

バッテリー容量は5000mAhで、15Wのマグネット式ワイヤレス充電に加え、22.5Wの有線充電にも対応する。スマートフォンをカバンに入れたままケーブルで急速充電したり、デスクではワイヤレスで手軽に充電したりと、多様な利用シーンを想定している。

iPhone 17シリーズにも完全に対応

シャオミの創業者で会長兼CEOの雷軍(レイ・ジュン)氏は、この新型モバイルバッテリーが自社の「シャオミ17」シリーズだけでなく、AppleのiPhone 17全シリーズにも完全にに対応すると強調した。これにより、AndroidとiOSの垣根を越えた幅広いユーザー層への普及を目指す戦略がうかがえる。

マグネット式充電は、AppleのMagSafe技術と同様の利便性を提供しつつ、シャオミ独自の設計で薄型化と軽量化を実現した点が特徴だ。シャオミは、スマートフォン本体から周辺機器まで一貫したエコシステムを構築することで、顧客体験の向上を図っている。

日本にとっての意味

シャオミの新型モバイルバッテリーは、日本市場における競合環境を激化させる。厚さ6mm、重量98gという極薄・軽量設計と5000mAhの容量は、日本のモバイルバッテリー市場で優位に立つAnkerやcheeroといった既存ブランドにとって脅威となる。特に、AppleのiPhone 17全シリーズへの対応を明言している点は重要で、MagSafe互換の利便性を求めるiPhoneユーザー層を中国ブランドが直接取り込みに来ることを意味する。

この動きは、日本の電子部品メーカーにも影響を及ぼす。シャオミがモバイルバッテリーの薄型化・軽量化を追求する中で、高密度な電池セルや小型化された充電制御ICといった先端部品の需要が増す。村田製作所やTDKのような日本の部品メーカーは、シャオミが求める高性能・小型部品の供給で新たな商機を得る可能性がある。一方で、中国国内のサプライチェーンが強化されれば、日本からの部品調達が減少するリスクも存在する。

さらに、シャオミがスマートフォンから周辺機器まで一貫したエコシステム構築を進める戦略は、日本の家電メーカーやガジェットブランドにとって、単一製品での競争が難しくなることを示唆する。消費者の囲い込み戦略が加速する中、日本企業は製品単体での性能だけでなく、連携性やブランド体験全体での価値提供を強化する必要に迫られるだろう。