ASUSは1月26日、新型ノートパソコン「天選 Air 2026」を中国市場で発売した。AMDの最新プロセッサ「Ryzen AI Max+ 392」を搭載し、高い処理性能とAI機能を両立させているのが特徴だ。

AMD最新AIプロセッサ搭載

「天選 Air 2026」は、AMDが発表した最新のAI向けプロセッサ「Ryzen AI Max+ 392」を世界で初めて搭載したモデルの一つとなる。これにより、従来のノートパソコンでは困難だった高度なAI処理をローカル環境で高速に実行できる。IT之家など複数の中国メディアが報じた。

高性能モデルの仕様と価格

最上位モデルは、64GBのLPDDR5X-8000メモリと1TBのPCIe 4.0 SSDを搭載。ディスプレイには、14インチの16:10比、2.5K解像度、165Hzリフレッシュレート、sRGBカバー率100%の高性能パネルを採用している。

価格は32GBメモリモデルが10,499人民元(約23万円)から、64GBモデルが12,999人民元(約28万6000円)から。中国国内の補助金を適用した場合、それぞれ8,499人民元(約18万7000円)、10,499人民元(約23万円)で購入できる。

デザインと携帯性

本体カラーは「月光銀」と「日食灰」の2色展開。高性能でありながら軽量な筐体設計で、携帯性にも優れている。クリエイティブ作業からビジネス、エンターテインメントまで幅広い用途に対応する。

日本の関連性

ASUSが中国市場に投入した「天選 Air 2026」は、日本企業にとって二つの明確な機会と一つのリスクを提示する。まず、AMDの最新プロセッサ「Ryzen AI Max+ 392」を世界で初めて搭載した点だ。これは、中国市場が最先端AIチップの初期導入拠点として機能し始めていることを示唆する。日本の半導体製造装置メーカーや素材メーカーは、AI PC向けチップの生産拡大に伴う需要増を捉える機会がある。特に、高性能メモリLPDDR5X-8000やPCIe 4.0 SSDの需要増は、キオクシアや東芝といったストレージ関連企業にとって直接的なビジネスチャンスとなり得る。

次に、中国国内の補助金適用により、64GBメモリモデルが約23万円で購入できる価格競争力である。これは、AI PCの普及を国家戦略として推進する中国政府の強い意志の表れであり、日本のPCメーカーが中国市場で競争する上で価格面での厳しさが増すことを意味する。NECや富士通といった国内メーカーは、高性能AI PC市場において、単なるスペック競争ではなく、日本独自の付加価値やサービスモデルを再構築する必要に迫られるだろう。

最後に、14インチ2.5K解像度、165Hzリフレッシュレート、sRGBカバー率100%の高性能ディスプレイ採用は、日本のディスプレイパネルメーカーにとって新たな需要創出の機会となる。シャープやジャパンディスプレイといった企業は、高精細・高リフレッシュレートのパネル供給で、中国AI PC市場の成長を取り込むことが可能だ。