中国のディスプレイメーカーBOEなどが、米国ロサンゼルスで開催された情報ディスプレイ学会(SID)主催の「Display Week 2026」で、幅広い新製品と次世代アプリケーションを展示しました。変化する国際貿易環境下においても、技術革新、研究開発、そしてグローバルな産業協力への継続的な投資を強調する姿勢を示しました。
中国ディスプレイ大手の技術展示
5月11日から16日まで開催された同イベントには、200社以上の出展企業が集まり、過去最多となる675件の技術論文発表やセッションが行われました。中国のディスプレイ大手BOEは、12年連続で参加し、30以上の新技術や製品を発表。中には世界初や業界初の製品も含まれていました。これは、中国企業がディスプレイ分野で技術力を高め、国際市場での存在感を強めていることを示しています。
地政学リスク下での研究開発重視
BOEのシー・ダー副社長兼最高ブランド責任者は、中国日報のインタビューに対し、研究開発が同社の長期戦略と競争力の中心であると強調しました。同氏は「地政学的な要因は考慮すべきだが、その前に自社の技術力とイノベーション能力に注力することが、BOEの成功の核となる競争力だ」と述べ、地政学的な課題がある中でも、技術力こそが企業の生命線であるとの認識を示しました。BOEは年間売上高の約7%を研究開発に投じており、2025年にはその額が約140億人民元(約20.6億米ドル)に達する見込みです。
オープンイノベーションの推進
BOEはまた、多くのプレーヤーを巻き込んだオープンイノベーション戦略を重視していると強調しました。同社は「技術開発には、産業界、学術界、研究機関との連携が不可欠だ」と表明しており、国際的な協力関係を通じて技術革新を加速させる方針です。これは、中国企業が単独での技術開発だけでなく、グローバルなエコシステムの中で協調的なアプローチを模索していることを示唆しており、今後の国際的な技術協力の動向が注目されます。
日本への示唆
BOEの技術展示と戦略は、日本のディスプレイ業界にも示唆を与えています。日本の企業は、技術力とイノベーション能力の重要性を再認識し、国際的な協力関係を強化することが必要です。また、オープンイノベーションの推進は、産業界、学術界、研究機関との連携を深める機会となるでしょう。