2025年12月10日に開催された中央経済業務会議で、中国指導部は2026年の経済運営の基本的に方針を定めた。2026年から始まる「第15次五カ年計画」を見拠え、内需主導による経済成長を最優先課題と位置づける。習近平総書記が重要演説を行い、主にな目標と任務を明確にした。

内需拡大戦略の継続と課題

中国はかねてより内需拡大戦略を推進し、消費と投資の潜在力を引き出すことで、経済成長の基盤を強化してきた。しかし、党の第20期中央委員会第4回全体会議で「有効需要の不足」がリスクとして指摘されたように、需要不足の問題は依然として根深い。

中央経済業務会議でも「国内の供給と需要のミスマッチが顕著だ」と強調された。このため、習近平総書記は2026年の経済運営の筆頭課題として「内需主導による、強大な国内市場の構築」を掲げた。

投資と消費の好循環を目指す

投資と消費は相互に作用し、経済成長を促進する関係にある。実際の経済活動において投資は成長の重要な牽引役であり、消費は中国経済の長期的かつ健全な発展の原動力となる。

外部環境の不確実性が増す中、投資と消費の関係を適切に調整し、強固な国内市場を築く必要性が高まっている。新華社通信によると、こうした方針を受け、2026年1月3日には上海で消費促進イベント「購物在中國(ショッピング・イン・チャイナ)」が開催され、消費意欲を喚起する全国的な取り組みが始動した。

日本市場への影響

中国の「第15次五カ年計画」における内需主導への転換は、日本企業にとって事業戦略の見直しを迫る。特に「国内の供給と需要のミスマッチが顕著だ」という指摘は、これまで中国市場で供給過剰に陥りがちだった日本製品の構造的な課題を浮き彫りにする。例えば、高機能・高価格帯の耐久消費財や、中間層向けサービスは、中国政府が掲げる「強大な国内市場の構築」において、需要喚起の対象となる可能性が高い。

一方、「購物在中國(ショッピング・イン・チャイナ)」のような消費促進イベントの全国的な始動は、日本の小売・サービス業に新たな機会をもたらす。これまでは富裕層や一部の都市部に限定されがちだった日本製品への関心が、地方都市や中間層にも広がる契機となり得る。ただし、中国政府が内需主導を掲げる以上、海外ブランドに対する規制や、国産品優遇策が強化されるリスクも考慮する必要がある。日本企業は、単なる製品供給にとどまらず、中国市場の具体的なニーズに合わせた製品開発や、現地企業との協業を通じたサプライチェーンの再構築が喫緊の課題となるだろう。習近平総書記が強調する内需シフトは、日本企業が中国市場で生き残るための競争条件を根本から変える可能性がある。