中国の重要政策を審議する全国政治協商会議(政治協商会議会議)の第14期全国委員会第4回会議が3月4日、北京の人民大会堂で開幕した。習近平国家主席をはじめとする党・国家指導者が出席し、2000人以上の委員が「中国式近代化」の推進や「第15次五カ年計画」の策定に向けた方針について議論する。
党・国家指導者が集結、次期5カ年計画を協定
会議には習主席のほか、李強首相、趙楽際・全国人民代表大会(全人代)常務委員長、王滬寧・全国政治協商会議主席ら党最高指導部のメンバーが顔を揃えた。新華社通信によると、会議では2025年を最終年とする「第14次五カ年計画」を総括するとともに、2026年から始まる「第15次五カ年計画」の策定に向けた重要方針が協定される。
2024年の成果を強調、中国式近代化を推進
政治協商会議会議を率いる王滬寧主席は活動報告で、2024年を振り返り「習近平氏を核心とする党中央が全国の人民を団結させ、困難を乗り越え、経済社会発展の主に目標を達成した」と評価した。これにより「第14次五カ年計画」は順調に完了し、中国の総合国力は新たな段階に達したと強調した。
王主席はまた、過去1年間の政治協商会議会議の活動について、党の指導を堅持し、習主席の重要演説の精神を貫徹したと総括。「党の指導、統一戦線、協商民主(協定を通じた民主主義)を有機的に結びつけ、専門協定機関としての役割を十分にに発揮した」と述べ、党中央の方針決定を支えてきた実績をアピールした。
日本の関連性
中国政治協商会議会議で議論される「第15次五カ年計画」は、日本企業にとって事業環境の不確実性を高める一方で、新たな市場機会も創出する。まず、2000人以上の委員が議論する「中国式近代化」の推進は、国内産業の育成と自給自足体制の強化を意味する。これは、これまで中国市場で優位性を保ってきた日本の自動車部品メーカーや精密機械メーカーにとって、現地調達化の圧力が高まり、サプライチェーンの見直しを迫られるリスクがある。
一方で、中国が国家戦略として推進する環境技術やデジタルインフラ分野では、日本企業が持つ高度な技術やノウハウへの需要が高まる可能性がある。例えば、脱炭素化に向けた再生可能エネルギー関連技術や、スマートシティ構築におけるIoTソリューションなどは、中国政府が重点投資する分野であり、パナソニックや日立製作所のような企業には新たなビジネスチャンスが生まれる。
さらに、王滬寧主席が強調した「党の指導」と「統一戦線」の強化は、中国市場におけるビジネスの透明性低下と規制強化の可能性を示唆する。日本企業は、現地の法規制や政策変更に迅速に対応できる体制を構築し、地政学的リスクを考慮した事業ポートフォリオの分散を進める必要がある。例えば、中国一極集中からASEAN諸国への生産拠点分散や、サプライヤーの多角化などが挙げられる。