中国本土のA株市場は主に株価指数が軒並み上昇した。半導体やAI(人工知能)関連銘柄が相場を牽引し、上海総合指数は前日比1.41%高の4123.09ポイントで取引を終えた。

主に指数が軒並み上昇、売買代金も増加

上海総合指数が1.41%高となったほか、深圳成分指数は2.17%上昇した。新興企業向けの創業板指数は2.98%高、ハイテク企業で構成される科創板50指数も2.51%高と、主に指数がそろって値を上げた。

上海と深圳の両市場を合わせた売買代金は、前営業日比で1000億元以上増加し、約1兆1350億元(約2兆2700億円)に達し、市場心理の改善を示した。

半導体・AI関連が相場を牽引

この日の市場では、半導体やAI関連株の上昇が際立った。半導体設計のベリシリコン(芯原股份)が約15%高、SoC(システム・オン・チップ)開発のナショナルチップ(国芯科学技術)が約13%高、ファウンドリの上海フダン・マイクロエレクトロニクス(復旦微電)が約10%高と急騰した。

AI関連では、デジタル出版のチュウブン・オンライン(中文在線)と動画配信のハイカン(海看股份)が値幅制限いっぱいの20%高を記録。AI音声データのハイシャン・ルイシェン(海天瑞声)なども10%以上上昇した。

CPO(Co-packaged Optics)関連も堅調で、光部品メーカーのTFC(天孚通信)の株価は300元の大台を突破し、上場来高値を更新した。

幅広いセクターで買い優勢

ハイテク株以外にも買いが広がった。分散染料セクターではルントゥ(閏土股份)とジージャンABM(亜邦股份)が上昇。宇宙太陽光発電関連も物色され、レーザー機器メーカーのJPT(杰普特)が20%高となったほか、太陽光パネルのGCLシステム(協鑫集成)は4営業日続伸したと、中国の証券系メディアは伝えている。

日本市場への影響

中国A株市場の反発は、半導体・AI分野における中国企業の技術力向上と国内需要の強さを示唆しており、日本企業には以下の具体的な影響と機会が生じる。

第一に、CPO関連の天孚通信が上場来高値を更新したように、中国は光通信技術を含む次世代インフラ分野への投資を加速している。これは、日本の光部品メーカーや光ファイバーケーブルメーカーにとって、中国市場への部品供給拡大の機会となる。特に、高速データ通信需要の増大は、日本企業の高精度な光部品に対する需要を喚起する可能性が高い。

第二に、半導体設計のベリシリコンが約15%高、SoC開発のナショナルチップが約13%高となったことは、中国が半導体国産化を強力に推進している現状を浮き彫りにする。この動きは、日本の半導体製造装置メーカーや材料メーカーにとって、中国顧客からの受注増という直接的な恩恵をもたらす。一方で、中国の半導体設計能力の向上は、将来的に日本の半導体製品との競合激化を招く可能性も内包する。

第三に、デジタル出版のチュウブン・オンラインや動画配信のハイカンが値幅制限いっぱいの20%高を記録したように、AIを活用したサービス産業が中国で急速に拡大している。このトレンドは、日本のコンテンツプロバイダーやAI関連技術を持つ企業に対し、中国市場での協業やサービス提供の新たな機会を創出する。特に、中国の巨大なユーザー基盤は、日本企業にとって新たな収益源となり得る。