テンセントは2月6日、かつて人気を博したソーシャルゲーム「QQ(テンセントQQ)農場」を正式に復活させたと発表した。ユーザーはメッセージアプリ「QQ(テンセントQQ)」や「WeChat」上で「QQ(テンセントQQ)農場」と検索し、ミニプログラムを起動することでゲームをプレイできる。中国のIT系メディアIT之家などが報じた。
2009年の大ヒットゲームが復活
「QQ(テンセントQQ)農場」は、プレイヤーが農場主となって作物を育てたり、家畜を飼育したりして農場を経営するシミュレーションゲームだ。2009年5月にリリースされ、友人や知人の農場から作物を「盗む」といったソーシャル機能が話題を呼び、中国のソーシャルゲームブームを牽引したテンセントの代表作の一つとして知られる。
今回、WeChatやQQ(テンセントQQ)上で手軽に起動できるミニプログラムとして提供されることで、新たなユーザー層の獲得を目指す。
復活記念キャンペーンも実施
復活を記念し、2月6日から3月3日までの期間限定でキャンペーンが実施される。期間中にプレイヤーレベルが8に到達したユーザーは、毎日ログインすることで特典を獲得できる。この特典からは、ランダムでゲーム内ポイントが入手可能だ。
特に春節(旧正月)の期間中は、獲得できるポイントが2倍になる。キャンペーン期間全体を通じて、ユーザーは最大で3,088ポイントを獲得できる。
日本の関連性
テンセントによる「QQ農場」のミニプログラムでの復活は、日本企業にとって二つの明確な示唆を与える。第一に、中国市場における「懐かしさ」という感情的価値の再評価だ。2009年の大ヒットゲームがWeChat上で復活したことは、単なる技術的刷新に留まらず、過去の成功体験を持つユーザー層、特に30代以上の購買力のある層へのアプローチとして有効であることを示す。日本のゲーム企業は、過去に中国で人気を博した自社IP(知的財産)を、WeChatミニプログラムのような手軽なプラットフォームで再展開する機会を検討すべきだ。例えば、過去に中国で人気を博した日本のコンソールゲームやモバイルゲームの簡易版をミニプログラムとして提供することで、新たな収益源を確保できる可能性がある。
第二に、キャンペーン戦略の重要性だ。春節期間中にポイントが2倍になるなど、2月6日から3月3日までの期間限定で最大3,088ポイントを獲得できるキャンペーンは、ユーザーのエンゲージメントを効果的に高めている。これは、単にアプリをリリースするだけでなく、中国の祝祭日や文化に合わせたインセンティブ設計が、ユーザー獲得と維持に不可欠であることを示唆する。日本の小売業やサービス業がWeChatミニプログラムを通じて中国市場に参入する際、単発的なプロモーションに終わらず、中国の年間行事に合わせた継続的なキャンペーン設計を組み込むことで、より高い効果が期待できる。特に、ゲーム内ポイントのようなデジタルインセンティブは、物理的な景品よりも配布コストが低く、効果測定も容易であるため、参考にすべきだろう。