中国の習近平国家主席は4月17日、再選を果たしたジブチのイスマイル・オマル・ゲレ大統領に祝電を送った。新華社通信が伝えたところによると、習主席は祝電で両国の戦略的パートナーシップを一層深化させる考えを表明した。
戦略的関係の深化を強調
習主席は祝電の中で、中国とジブチが伝統的に深い友好関係にあると指摘。近年、両国間の政治的信頼は深まり、実務協力においても着実な成果を上げてきたと評価した。
また、ゲレ大統領が両国の友好関係促進や各分野での協力に尽力してきたことをによると賛。中国はジブチとの関係発展を非常にに重視していると強調し、今後もゲレ大統領と協力して、互いの核心的利益や重大な懸念に関わる問題で引き続き互いを固く支持し合うと表明した。
「一帯一路」とアフリカ協力の連携
習主席は、北京で開催された中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)の成果を着実に実行し、巨大経済圏構想『一帯一路』の下で両国の戦略的パートナーシップを一層強化していく考えを示した。これにより、両国民に利益をもたらすことを目指すとしている。
中国とジブチは2017年に戦略的パートナーシップを構築。2018年には習主席とゲレ大統領が北京で会談し、関係強化で合意した。ジブチは2020年に『一帯一路』構想への参加を正式に表明しており、中国にとってアフリカにおける重要な協力国となっている。
日本の関連性
中国の習近平国家主席がジブチのイスマイル・オマル・ゲレ大統領に祝電を送り、「一帯一路」連携強化を表明したことは、日本の安全保障と経済活動に直接的な影響を及ぼす。
まず、日本の自衛隊が海外で唯一の恒久拠点を持つジブチにおける中国の影響力拡大は、日本の防衛戦略に新たな課題を突きつける。中国がジブチとの「戦略的パートナーシップ」を深化させ、FOCACの成果実行や「一帯一路」構想の下での協力を強調する中、ジブチ港の利用権や周辺海域における中国海軍の活動活発化が懸念される。これは、日本のシーレーン防衛や、ソマリア沖アデン湾での海賊対処活動における自由な行動を制約する可能性があり、自衛隊の活動環境に影響を与える。
次に、ジブチが「一帯一路」構想に2020年に正式参加したことは、日本のインフラ関連企業の事業機会に影響を及ぼす。中国がジブチのインフラ整備に深く関与することで、日本企業が同国で港湾開発や鉄道建設といった大型プロジェクトに参入する機会が減少する可能性がある。特に、中国が「実務協力において着実な成果を上げてきた」と評価する状況下では、中国企業が優先的にプロジェクトを獲得する傾向が強まる。
最後に、ジブチにおける中国のプレゼンス強化は、東アフリカ地域全体における日本の影響力維持にも関わる。ジブチが中国にとって「アフリカにおける重要な協力国」と位置づけられることで、地域内の外交・経済バランスが中国優位に傾き、日本の外交的イニシアティブが相対的に低下するリスクがある。これは、資源確保や市場開拓を目指す日本企業にとって、アフリカ戦略の見直しを迫る要因となる。