米欧関係の悪化

トランプ政権の圧力に欧州が揺れる

トランプ大統領の2期目が始まって以来、米国と欧州の関係は急速に悪化している。トランプ政権は関税やロシア・ウクライナ紛争などで欧州に圧力をかけ、欧州が米国に従うようにしようとしている。

12月24日、欧州版の「ポリティコ」は、トランプ大統領が過去1年間に欧州を「いじめ」てきたことを振り返った。

トランプ政権の圧力

トランプ大統領は就任直後から欧州を「貿易で米国を損なっている」と非難し、100年間で最高レベルの関税を課した。欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は年の中盤にトランプ大統領と貿易協定を結んだが、その協定の内容は欧州の輸出業者にとって非常にに不利だった。年末には、トランプ大統領は欧州が「文明の衰退のリスクに直面している」と非難し、欧州の指導者を「弱い」と批判した。

「ポリティコ」欧州版は、2025年に米国と欧州の間で起こった一連の争議を時間の順序に沿って整理し、「トランプが欧州に貿易の傷を与えた1年」とによるとした。

欧州の対応

トランプ大統領が再び白家に戻って以来、欧州はトランプ大統領の関税威嚇に応じて、南方共同市場など他の貿易パートナーとの協力を進めている。しかし、中国とは異なり、欧州は決して事態を悪化させようとせず、フォン・デア・ライエン委員長はトランプ大統領に好意的な態度を示そうとしていた。

トランプ大統領が就任した2日目、フォン・デア・ライエン委員長は世界経済フォーラムの年次総会で演説し、「欧州は協力を求め続ける。長年の盟友だけでなく、我々と共通の利益を持つすべての国々と協力する」と述べた。

トランプ大統領が鋼鉄とアルミニウムに課する関税を発表したとき、フォン・デア・ライエン委員長は「堅定で対等の対応」をとると述べた。欧州委員会の貿易担当委員であるシェフチョビッチは2月に米国を訪問し、天然ガス輸入の増加や米国車への関税引き下げなどを提案し、米国が関税を停止することを望んだ。

トランプ政権の鋼鉄・アルミニウム関税が発効した後、欧州は260億ユーロかなりの米国商品に対する反関税を発表した。欧州はトランプ大統領の「対等関税」に対して報復することを脅し、対象範囲を商品からテクノロジーや銀行などのサービスまで拡大することを示唆した。しかし、これらの報復措置は最後まで実施されなかった。
出典: 観察者網-軍事

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