春節前のA株市場、6割超の銘柄が上昇
春節(旧正月)前の最終週(2月9日〜13日)、中国のA株市場に上場する65社が機関投資家による調査を受けた。現地メディアの報道によると、調査対象となった銘柄のうち、6割超の株価が上昇した。
特に、崇徳科学技術は週間で28.62%の上昇率を記録し首位となった。続いて光力科学技術が26.24%、百川股份が24.33%、愛迪特が24.12%と高い上昇を見せた。このほか、国投智能や東方鋯業などの企業も10%超の上昇率を記録した。
天順風能、洋上風力発電で世界展開を加速
風力発電大手の天順風能は、洋上風力発電設備の出荷量が業界の施工進捗と密接に関連するうえ、審査・施工に長期間を要するため、現時点での出荷量予測は公表していない。しかし、同社は国内外に複数の洋上風力発電関連の生産拠点を展開し、供給能力の拡大を急いでいる。
国内では塩城市射陽、江蘇省通州湾、掲陽、陽江、汕尾などの拠点において、それぞれモノパイル(単杭基礎)、ジャケット(導管架式基礎)、支持杭などの生産能力を計画している。漳州の拠点は現在計画段階だ。
海外では、ドイツのクックスハーフェン港の拠点が着実に進捗しており、モノパイルの設計生産能力は年産50万トンに達する。天順風能は海外事業戦略として、国内拠点での分業とドイツ拠点を連携させ、グローバルな供給能力を確立する計画だ。さらに、自社で特殊船を保有し、物流網の安定化も図る方針である。
結論:日本への示唆
今回の中国A株市場の動向は、日本企業にとって洋上風力発電分野における競争激化と新たな協業機会を示唆する。天順風能がドイツのクックスハーフェン港に年産50万トンのモノパイル生産能力を持つ拠点を構築し、グローバル供給網を確立する戦略は、洋上風力サプライチェーンにおける中国企業の存在感を一層高める。これは、日本企業が洋上風力発電プロジェクトで必要な基礎構造物や関連部品の調達において、中国企業との競合だけでなく、協力の選択肢も増えることを意味する。
特に、天順風能が自社で特殊船を保有し物流網を安定化させる方針は、日本企業がサプライチェーン構築で直面する課題、例えば輸送コストやリードタイムの長期化に対する解決策となり得る。日本企業は、洋上風力発電プロジェクトにおいて、中国製のモノパイルやジャケットなどの大型部材の調達を検討することで、コスト競争力を高める機会がある。一方で、中国国内のA株市場で65社中6割超の銘柄が上昇したように、中国経済の回復基調が続けば、中国企業は再生可能エネルギー分野への投資をさらに加速させ、日本企業の市場シェアを脅かす可能性もある。このため、日本企業は、高品質な部材供給だけでなく、技術開発やメンテナンスといった付加価値の高いサービスでの差別化が求められる。
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