中国の新興電気自動車(EV)ブランド、シャオジエ・オートは4月21日、新たなブランドアンバサダーを起用することを明らかにした。IT大手ファーウェイ(ファーウェイ技術)の幹部がSNSへの投稿で示唆したもので、22日に開催する春季新製品発表会で正式に発表する。同発表会では新型EVセダン『Z7』と『Z7T』も公開される見通しだ。

ファーウェイ幹部が示唆、22日に発表会

今回の発表を示唆したのは、ファーウェイで常務取締役兼スマートカーソリューション事業部門の会長を務める余承東氏だ。同氏は21日、自身のSNSアカウントに「シャオジエ・オートに新たな仲間を迎える」と投稿し、新ブランドアンバサダーの登場を予告した。

シャオジエ・オートは、ファーウェイが全面的に技術協力するEVブランドの一つ。著名人をアンバサダーに起用することで、競争が激化する中国市場でのブランド認知度を一層高める狙いがある。

新型セダン2車種で市場攻略へ

シャオジエ・オートは2022年に設立された新興ブランドだが、市場での注目度は高い。2023年に予約を開始した新型セダン『Z7』と『Z7T』は、同年4月時点で予約台数が7万台を突破したと報じられている。

今回の発表会で正式に発表される2車種を武器に、最大手のBYDや米テスラなどがシェアを争う巨大市場の攻略を本格化させる構えだ。ファーウェイの強力な技術力とブランド力を背景に、販売拡大を目指す。

日本市場への影響

シャオジエ・オートの新型EV発表とアンバサダー起用は、日本企業にとって複数の影響をもたらす。まず、ファーウェイの技術支援を受けた同社が新型セダン『Z7』と『Z7T』を投入し、2023年時点で予約台数7万台を突破した実績は、中国EV市場の競争激化と成長速度を改めて示す。これは、中国市場でEV部品や素材を供給する日本企業にとって、新たな取引機会の拡大を意味する。特に、BYDやテスラに続く勢力としてシャオジエが台頭すれば、サプライチェーンの多様化も期待できる。

一方で、ファーウェイが主導するシャオジエが著名アンバサダーを起用し、ブランド力強化を図る戦略は、日本自動車メーカーの中国市場戦略に再考を促す。中国消費者のブランド選好は、従来の品質や信頼性だけでなく、デジタル体験やライフスタイル提案にシフトしている。日本メーカーがEVシフトを加速する中で、単なる製品投入に留まらず、中国市場に特化したブランド戦略やマーケティング手法の刷新が急務となる。

さらに、ファーウェイのスマートカーソリューション事業部門がEV開発に深く関与している事実は、中国EV産業におけるIT企業の存在感の増大を浮き彫りにする。これにより、日本企業が中国EV市場で競争力を維持するには、単独での技術開発だけでなく、中国のIT大手との連携や協業の可能性を具体的に検討する必要がある。例えば、車載ソフトウェアやコネクテッドサービス分野での協業は、日本メーカーの競争力強化に直結し得る。