2026年の中国スマートフォン市場が停滞局面に入るとの予測が強まっている。シャオミやOPPO(オッポ)など主にメーカーが相次いで出荷見通しを下方修正しており、関連部品のサプライチェーンにも影響が及ぶ見通しだ。市場の飽和と技術革新の鈍化が背景にあるとみられる。
大手メーカー、2026年見通しを相次ぎ下方修正
中国のスマートフォン大手であるシャオミ (シャオミ)、OPPO(オッポ)、vivo(ビーボ)、トランシオン (伝音、Transsion) などは、2026年の出荷量予測をそろって下方修正した。これは、国内市場の需要停滞が長期化するとの見方を受けた動きだ。
2024年の世界スマートフォン市場は、出荷台数が12.6億台(前年比1.9%増)と回復基調を示した。しかし、その一方で中国国内市場は2.85億台(同0.6%減)と伸び悩み、市場の飽和感が鮮明になっている。同年の中国市場では、制裁下から復活したファーウェイ (ファーウェイ) が4,670万台を出荷し、首位に返り咲いた。
部品供給にも縮小の波
スマートフォンの需要減速は、部品供給網にも影響を及ぼし始めている。市場調査会社Omdiaによると、2026年のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)パネルの出荷量は8.1億枚に留まり、2025年予測の8.17億枚を下回る見込みだ。
また、スマートフォンの頭脳にあたるSoC(システム・オン・チップ)の出荷も減少する見通しだ。Counterpoint Researchは、2026年のSoC出荷量が前年比7%減になると予測していると伝えた。これは、端末メーカーが在庫調整を本格化させることを示唆している。
日本への影響
中国スマートフォン市場の停滞は、日本企業にとって複数の影響を及ぼす。まず、シャオミやOPPOといった大手メーカーが出荷見通しを下方修正したことで、日本の部品メーカーは需要減少に直面する。特に、AMOLEDパネルやSoCなど高機能部品のサプライヤーは、2026年のAMOLEDパネル出荷量が8.1億枚に留まる予測や、SoC出荷量が前年比7%減となる見通しから、生産計画の見直しを迫られるだろう。京セラや村田製作所のような電子部品大手は、中国市場への依存度が高い場合、売上減少のリスクを抱える。
次に、この市場停滞は、日本企業が中国市場における事業戦略を再考する機会となる。中国国内市場が2.85億台と伸び悩む中、ファーウェイが制裁下から復活し4,670万台を出荷して首位に返り咲いた事実は、競争環境の激化を示す。日本企業は、高機能部品の供給だけでなく、自動車や産業機器など、スマートフォン以外の分野での中国市場開拓を加速させるべきだ。
最後に、中国市場の飽和は、日本企業が新興国市場へのシフトを加速させる契機となる。トランシオンのようなアフリカ市場で強みを持つメーカーの動向は、日本企業が新たな成長機会を探る上で参考になる。中国一辺倒のリスクを分散し、インドや東南アジアなど、成長が見込まれる地域への投資を強化することが、今後の持続的成長に不可欠となる。